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多崎つくるさん 感想

読み終わって数日。

さらっと書いてあるけれど、この本は日常へ、警告さえしてるんじゃないだろうかと。

内容も含め書いてゆきます。
中学生みたいな感想…!







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物語は、人が心で受け止めきれなかった痛みを、
大切であるはずの「友達」の心を借りて乗り越えようとした行為の
顛末と結果。
物語では「踏み台にして」と現されてたこと。
その始まりの行為が、思い癖という呪いを作ってしまうその流れを
何かさみしい気持ちで見つめてた。
案外これは、よくあることなのかもしれないと思った。

つくるさんは大切な友達たちの突然の変化によって、瞬時に切られてしまった。

しかしその理由を知っても赦せたのは、彼は人生を
他のかつての友達のように流されるままに進んだのではなく、
自分で道を選び、歩んできた強さがあったからかもしれない。

それでも思い癖は、最後まで他人に答えをゆだねるのを心に居着かせ
彼はまだ若く、これから徐々に外してゆけるのかもしれないけど
そんな人生のもう一方の道(自分でまだ選んでいない道)がまだまだあるのを
本を閉じた先に残したように思えた。

友達たちが結束して守ったものは、弱さだったように思う。
弱さを守るために、人を使うしかないだなんて。
そのとんでもなく、またどうしようもない嘘と傷を請け負いきれなかった女性は
つくるさんのせいにし彼を傷つけることを選んで自分を守った。だけど
その守り方はやはり、結局は自分に返ってくるような
方法でしかなかったように思う。

ショックは思い癖を作るし
それは目の前で映像になったり、未来をおびえさせたりする。
なるべくショックを感じないようになれたらいいけれど
突然の、また大切に思っていた人からのアクションを受け止めきれないことがあるのは、
仕方ないのかもしれない。

それでもここまで感情移入していなかったら
つくるさんが5人をこれ以上ないほどの仲間と見ていなかったら
もっと楽に乗り越えられたはずだから。

利用されるほうに選ばれて(自ら選んで)、試練を無力に与えられた(または選んだ)人生は
そうでない方より少し過酷で、それでも少しだけ崇高かもしれないし
または流れるままに逃げるように人を使って生きる方が
ずっと素晴らしい世界なのかもしれない。
わたしはまだ答えがわからないけど、わからないことは面白いことだ。

ただ、わからなくとも、鍛え、赦すことの重みと
それでもまだまだ残る、痛みの存在を認めることは
とてもリアルで身近だった。

思い癖と、感情移入からの解放と、赦しは
日常の中での重要なことではないかな。

日常にあるそれらの局面への警告音を、小さく聴いた気がした。

最近思っていたことを結ぶ読書の機会。
by nemo_yuka | 2013-04-23 21:07